日本人の海外移住の人気国ランキングでいつも上位に君臨する国マレーシア。
物価の安さや治安の良さ、医療水準の高さ、食事、気候など総合的に見ても移住先としてかなりおすすめできる国です。
ビザについてもマレーシアはMM2Hというリタイアメントビザが他の国と比べて取得しやすいので、移住している日本人もかなり多いです。
今回はMM2Hのビザ取得条件、メリット・デメリットについてまとめてみました。
MM2Hの取得条件(資産条件)
まずはMM2Hの資産条件についてです。
50歳未満の方
・最低50万リンギット(約1350万円)以上の財産証明)と月額1万リンギット(約27万円)以上の収入証明が必要です。
・仮承認がおりた後はそのうちの30万リンギット(約810万円)をマレーシアの金融機関に定期預金する必要があります。
※2年目以降は医療費、家の購入、同行した子供の教育費目的に15万リンギットを引き出す事が可能です。50歳以上の方
・最低35万リンギット(約945万円)以上の財産証明*3)と月額1万リンギット(約27万円)以上の収入証明又は年金証明*4)が必要です
・仮承認がおりた後はそのうちの15万リンギット(約405万円)をマレーシアの金融機関に定期預金する必要があります。(2018年4月3日改正)
※2年目以降は医療費、家の購入、同行した子供の教育費目的に5万リンギットを引き出す事が可能です。注意事項
・財産は預金や有価証券(株、債券、投資信託)が含まれます。残高証明は、申請時からさかのぼり3ヶ月間、各月規定額が預金されている残高証明が必要です。
(例:2011年2月申請の場合、2011年2月時点、2011年1月時点、2010年12月時点の残高証明が必要) 収入証明は収入が記載された銀行口座の書類を提出。
・年金証明は基礎年金の他、厚生年金と政府が承認した企業年金も含まれます
50歳未満の方はとりあえず資産が1350万円くらい必要になります。(有価証券なので、株や投資信託、債券でもOK。)
庶民が1350万円を貯めようとすると結構大変ですが、オーストラリアやニュージーランドがビザ取得に5000万円以上必要な事を考えると、かなり割安と言えます。
30万リンギット(約810万円)はマレーシアの銀行に定期預金する事になりますが、マレーシアの銀行は利息が高い(年率3%)くらいあるので、仮に1000万円を定期預金で預けておけば毎年30万円増えていくので、そんなに悪い条件ではないです。
MM2Hの申請条件
マレーシアと国交のある国の方ならどなたでも申請出来る最長10年の長期滞在ビザです。 年齢制限はありません。 申請時に経済的証明をする必要があります。 永住はできません。また永住権の獲得もできません。 申請者は配偶者と21歳未満の未婚の子供、60歳以上の両親を同行させる事が可能です。 マレーシア人と結婚した外国人も申請が可能です。(配偶者ビザの申請も可能です)。
MM2Hを取得してしまえば、子供や両親も同行できる点が良いですね。
永住は認められないと記載がありますが、ビザの期限が切れても更新が簡単なため、MM2Hが永住ビザと言っても過言ではなさそうです。
MM2Hの申請方法
MM2Hを申請する場合、
- 個人で申請する
- 代行業者に委託する
の2つの方法があります。
個人でMM2Hを取得するメリット・デメリット
個人でMM2Hを申請する場合の最大のメリットは代行費用の節約と経験値ですね。
提出書類は申請書、写真などの一般的な書類から、「なぜMM2Hを申請したのか」といった内容を英語の手紙形式で書くカバーレターや、各種英語の証明書類を13種用意しなければなりません。
英語での書類作成に慣れていない場合はかなり大変です。必要書類は以下の通り。
NO 書類 言語 部数 備考 1 カバーレター 英語 1 何故このビザを申請したのか手紙形式で書く 2 代表者の経歴書 英語 1 オンラインフォームに入力し、印刷 3 MM2H申請用紙 英語 各1 オンラインフォームに入力し、印刷 4 IM12フォーム 英語 各3 1枚は原本/2枚はコピー可
ダウンロード5 パスポートサイズの顔写真 – 各4 MM2H申請用紙、IM12フォームにそれぞれ貼り付ける 6 パスポートの全ページコピー – 各1 顔写真のあるページを認証*5) 7 健康に関する自己申告書 英語 各1 全員分必要です
オンラインフォームに入力し、印刷8 結婚証明書 英語 1 配偶者が同行する場合 英訳し認証*6) 9 出生証明書 英語 1 21歳未満の独身の子供が同行する場合 英訳し認証*7) 10 財務に関する書類 英語 1 過去3ヶ月分の財産証明と収入証明 *8) 11 財務書類に関する開示承諾書 英語 1 もし開示を求められた場合は詳細に関して開示しますという旨の承諾書
上の「一括ダウンロード」より印刷して下さい12 無犯罪証明書 英語 各1 MM2H申請書を持参し、県警本部で発行してもらう 13 在籍確認承諾書 英語 1 申告した勤務先や給与額が正当であるという宣誓書。上の「一括ダウンロード」ボタンより印刷してください。
これだけの書類を個人で用意するのも一苦労です。なので手間を省きたい方は代行業者に依頼する事をオススメします。
代行業者でMM2Hを取得するメリット・デメリット
個人で取得する煩雑な手間を代行業者に依頼してしまうという手もあります。
代行費用は業者によってさまざまですが、だいたい20万円前後です(1人で申請した場合)。
MM2Hビザ取得代行会社 | 代行費用 |
TIJ | 149,000円+97,200円 |
STEP1 | 189,000円 |
JMマイセカンドホーム・コンサルタンシー | 190,000円 |
この費用を安いと見るか高いと見るかはそれぞれですが、MM2Hを取得した方から聞いた話だと、手間を考えた場合、妥当な価格だと言う事でした。
MM2Hで安く海外移住
マレーシアのリタイアメントビザMM2Hは最初は約1,350万円用意する必要があるため、少しハードルがありますが、1度取得してしまえばメリットが多いです。
- マレーシアの現地銀行に定期預金(年率3%)できる
- 物価の安いマレーシアで暮らせる
- 家族も一緒に同行できる
- 年齢に関係なく取得できるので、若くしてリタイアメント生活ができる
- 英語が上達する
などなどメリットをあげればキリがありません。
マレーシア人の平均年収は180万円だそうで、投資の配当金だけでこの基準を満たす場合は年率4%で考えると5,000万円。
5,000万円あればマレーシアでセミリタイアできると考えると、なかなか悪くはないですね。