私の最近の資産運用の多くは仮想通貨と株です。
どちらもリスクはあるが、大きなリターンが見込める投資対象です。
そこで気になるのはどちらが安定的に稼ぎやすいかです。現在の状況だけで見れば仮想通貨の方がが稼ぎやすいように見えますが、税金の関係で投資額によってリターン率が変わってきます。なんせ仮想通貨は雑所得になってしまう可能性が高いですからね。
そこで株と仮想通貨の稼ぎやすさに焦点を当てて考えてみました。ご参考までにどうぞ。
仮想通貨と株の税金
以前の記事にも書かせていただきましたが、仮想通貨の利益は雑所得になる可能性が高いです。
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【国税庁】ビットコインを使用することにより利益が生じた場合の課税関係
雑所得の場合、累進課税ですので以下のような税金になります。雑所得は、総所得金額として、他の所得と合算して税金が計算されます。
課税所得 | 税率(所得税+住民税) | 控除額 |
---|---|---|
20万以下 | 非課税 | 0 |
20万~195万円 | 15% | 0 |
195万円~330万円 | 20% | 97,500円 |
330万円~695万円 | 30% | 427,500円 |
695万円~900万円 | 33% | 636,000円 |
900万円~1,800万円 | 43% | 1,536,000円 |
1,800万円~4,000万円 | 50% | 2,796,000円 |
4,000万円超 | 55% | 4,796,000円 |
つまり給料などの所得が300万円の人が、仮想通貨の利益100万円を得た場合は、所得税の税率が上がってしまいますので、実質的に利益が少なくなってしまいます。
しかも所得が上がれば当然、厚生年金や健康保険などの社会保険料も値上がりします。この税金面で仮想通貨は株と比べて不利です。
なんせ株はどれだけ儲かっても税金が一律約20%です。しかも分離課税ですので、健康保険などが値上がりする事もありません。儲かった額に対して約20%税金を払えばOKです。
しかも損益繰越ができるので、仮に去年損して今年儲かった場合は、今年の税金を減らす事もできます。
つまり税金面では圧倒的に株が有利です。
仮想通貨の優位性
しかし仮想通貨には儲かる期待値の高さが株より高いです。株の世界では1年で10倍上がった株が出れば上位トップ10の伸び率になりますが、仮想通貨は1ヶ月で30倍なんてザラにあります。
この儲かる期待値が仮想通貨の1番の魅力ですね。しかし先ほど言ったように税金には気をつけないと思ったより儲かっていない事になってしまいます。
しかし税金さえきちんと計算できていれば仮想通貨の方が期待値が高いので、うまく利益をコントロールする事が重要となります。
仮想通貨で利益が出た場合の実際の手取り
参考に年収別の手取り収入をのせます。この表でおおよその計算ができます。仮に年収400万円の独身の方が仮想通貨で100万円の利益を出した場合は年収500万円の手取りに近くなります。
実際にはここに扶養控除、民間保険料の控除、ふるさと納税の控除関わってくるので参考程度にして下さい。
[aside]実際の手取り収入
年収200万円:年収200万円 – 社会保険料 28.4万円 – 所得税 2.78万円 – 住民税 6.31万円 = 162万円
年収300万円:年収300万円 – 社会保険料 42.7万円 – 所得税 5.57万円 – 住民税 11.9万円 = 240万円
年収400万円:年収400万円 – 社会保険料 56.9万円 – 所得税 8.56万円 – 住民税 17.9万円 = 317万円
年収500万円:年収500万円 – 社会保険料 71.1万円 – 所得税 13.9万円 – 住民税 24.4万円 = 391万円
年収600万円:年収600万円 – 社会保険料 85.3万円 – 所得税 20.5万円 – 住民税 31万円 = 463万円
年収700万円:年収700万円 – 社会保険料 99.6万円 – 所得税 31.7万円 – 住民税 38万円 = 531万円
年収800万円:年収800万円 – 社会保険料 114万円 – 所得税 46.9万円 – 住民税 45.6万円 = 594万円
年収1000万円:手取り約700万円
年収1500万円:手取り約1000万円
年収1900万円:手取り約1180万円
年収2000万円:手取り約1230万円…