ETFと投資信託。
どちらもいろいろな株や債券などの金融商品をパックにした同じような物ですが、ETF派と投資信託派の方に別れている印象です。
注目される点は手数料の差でETFの方が手間がかかるが最終的な利益は多いとされています。
しかし昨今、投資信託の手数料が安くなったためETFの優位性が薄れてきています。
今回はETFと投資信託のどちらが良いかを、人気のETF「バンガード・トータル・ワールド・ストック(VT)」と人気の投資信託「emaxis slim 全世界株式」で比較しながらどちらを選んだ方が比較してみました。
投資信託とETFの違い
投資信託とETFの違いで個人投資家が注目すべき点は、購入価格、信託報酬、売買手数料、確定申告が必要かどうかです。
ETF(VT) | 投資信託(emaxis slim 全世界株式) | |
購入価格 | リアルタイム | 前日の基準価額 |
運用手数料(信託報酬) | 0.1% | 0.142% |
売買手数料 | 必要 | 不要 |
確定申告 | 必要 | 不要 |
購入価格
投資信託を購入する場合は、基本的に前日の基準価額が適用されるため、「価格を下がったのを見て買う」というのに向いていません。
下がってから買いを入れても翌営業日に価格が上がったら、高い価格で摑まされ事になります。
逆にETFは個別株のように価格を見てから買ったり、「自分が好きな価格まで下がったら買う」といった指し値注文が可能です。
「手間をかけてでも安い価格で買いたい」「少しでも高い価格で売りたい」といった方はETFの方が向いていると言えます。
運用手数料(信託報酬など)
信託報酬などの運用手数料はETFの方が安いです。
全世界株式に分散投資有名なETF、バンガード・トータル・ワールド・ストック(VT)は0.1%、投資信託で全世界に投資できて信託報酬が安いemaxis slim 全世界株式は0.142%です。その差は0.042%。
それぞれ100万円投資した場合の年間の信託報酬が、VTが年間1000円で、emaxis slim 全世界株式が年間1420円。
100万円投資した運用手数料の差は1年でたった420円です。
売買手数料
ここでもバンガード・トータル・ワールド・ストック(VT)とemaxis slim 全世界株式で100万円投資した場合で比較してみます。
emaxis slim 全世界株式は購入手数料0円です。
対してVTはネット証券の海外ETF購入手数料の20ドル(1$=110円で2200円くらい)が必要です。(SBI証券、マネックス証券、楽天証券ともに同じ)。
売却の時も手数料が必要になるので、VTの売買手数料の差は往復で4400円となります。
トータルコスト
VTとemaxis slim 全世界株式の100万円分購入した場合の手数料(信託報酬、売買手数料)を合算して比較してグラフにしてみました。
最初は売買手数料が高いETFが手数料負けしますが、11〜12年間運用するとETFの方が手数料が安くなります。
30年間持ち続けた場合、その手数料の差は7780円となり、長く持ち続けるほどETFの方がお得になります。
確定申告
海外ETFの最大のデメリットは確定申告が必要な事にあると思います。
海外ETFは2重課税されるため、「外国税額控除制度」を確定申告で申告して外国の課税分を取り返す必要があります。
VTの場合は米国で10%課税されて日本で20%課税されるので、合計30%課税されます。
売買しなくても分配金(配当金)は毎年でるので、毎年確定申告する必要があります。
結局ETFと投資信託はどっちがいいか
投資信託とETFの違いをまとめると以下のようになります。
購入したら12年以上保有する事ができて、確定申告の手間を惜しまない場合はETFの方がお得。
どれくらい得かと言うと100万円を30年間投資した場合でETFの方が7,780円分得する。
という結果になりました。
個人的な感想
個人的な感想としては投資信託の方が良いという結論です。。
100万円投資して30年で7,780円という事は年間780円です。年間780円で確定申告の手間が増える事を考えれば投資信託の方が良いですね。
今はETFも投資信託も自動積み立てができますが、海外ETFは為替リスクも考慮しないといけないので、やはり投資信託が手間いらずで良い!という結論です。
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